アイアンマン2(2010年)
個人的評価:2.5/5
ひとこと:スカヨハが美しい
時系列めちゃくちゃで観ても、楽しめるかどうかにあまり関係ないのが、マーベル映画のいいところ。
と自分に言い聞かせて、アイアンマンシリーズで一番最後にみてみました。
〜目次
❶こんな映画
❷個人的ポイント
❸まとめ
❶こんな映画
2008年のアイアンマンの続編。監督は前作に続き、ジョン・ファブロー。
前作で、アイアンマンであることを公表したトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)は、自ら開発したパワード・スーツを提供するよう政府に要請されるも、拒絶。諮問委員会では、当面は誰もパワードスーツを作れないと豪語するが、突如としてスーツの複製に成功した強敵、ウィップラッシュ(ミッキー・ローク)に襲われる。一方、スーツの動力源であるアークリアクターに使われるパラジウムがトニーの身体を蝕んでいた。。。
❷個人的ポイント
・応援しがいのないカップル
前作で平和に目覚めたはずのトニーは、すっかり自己陶酔、自己破滅的なナルシストに逆戻りしていた。成長しないなぁ、この子。
恋人のポッツ(グィネス・パルトロウ)も相変わらず自分のことばかり考えて、トニーにキーキーと口うるさい。
かと思えば、トニーから会社の社長の座を譲ると、笑みを抑えられなかったり。
トニーの苦悩より、出世が嬉しいんかい!
トニーとポッツの頭の回転の速い掛け合いはみどころだけど、個人的には、こんなに応援したいと思えない映画のカップルも珍しい。
ある意味、見応えがあるともいえる。
・ミッキーロークは、はまり役
ウィップラッシュを演じるミッキー・ロークは、はまり役で、渋くて哀愁漂う雰囲気はいい感じ。
アイアンマンとウォーマシン(ドン・チードル)を相手に大暴れするけど、割とあっさりとやられてしまい、残念でした。もっと追い詰めて欲しかった。
あと、行動原理が自分なりの世界平和とかじゃなくて、自分と父親を不遇な境遇に追い込んだスターク一族への恨みと対抗心なので、どうしても浅く感じてしまう。
この映画の一番のみどころは、ブラックウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンだったと思う。
初登場時にハッとする美しさは、やっぱりスター。キレのあるアクションも一見の価値がある。
アベンジャーズ・エンドゲームを観て、ちょっと老けたなーと思ったけど、この頃は瑞々しい。
❸まとめ
何も考えないで、ガチャガチャした映画を観たい人にはオススメです。あと、スカーレットファンにも。
鉄男(1989年)
個人的評価:2/5
ひとこと: 悪趣味で不快
〜目次
❶こんな映画
❷個人的ポイント
❸まとめ
❶こんな映画
1989年の塚本晋也監督のデビュー作。カルト映画。
田口トモロヲ主演。
全身を徐々に金属で侵食されていく男(田口)の葛藤や狂気、正体不明の「やつ」(塚本)との死闘を描く。
❷個人的ポイント
・グロくて難解
塚本監督お得意?の人体破壊描写が盛りだくさん。
機械に侵食された身体を見せるよう求める彼女を、ドリル化したペニスでやり殺してしまうシーンは、悪趣味過ぎて、逆に感心した。
機械に腕を乗っ取られた女に追いかけられる序盤のシーンは、けっこう、怖い。
が、突飛なシーンの連続すぎて、クライマックスの「やつ」との対決の頃には飽きてしまった。
ストーリーは、わかりにくい。
男の身体が錆びていくのは、数日前に山林に捨てた「やつ」の復讐だってことは、ネットで調べてようやくわかった。
一応、環境破壊という社会問題を題材にしてることになるのかな。
低予算だからか、全身を機械に侵食された田口トモロヲは、安っぽい昔の特撮の悪役みたい。
ただ、音楽は、機械音が効かせてあって、不安や不気味さを見事に演出していた。
静止画を張り合わせて作ったような、男とやつの奇妙な追いかけごっこのシーンは、独特という意味で面白い。
個性派俳優の田口トモロヲ。気になってネットで調べてみたら、ポルノ男優の経験もあるんですね。
どうりで、いやらしいシーンが板についてました。
狂ってなんかやらかしそうな危なっかしい雰囲気は、はまっていたと思います。
・夢に出そう
この映画で、私が実際よく見る夢を思い出した。
自分の歯や指が明太子のようにポロポロ崩れていき、必死に隠そうとすればするほど、崩れて取り返しがつかなくなる。
馬鹿馬鹿しい夢だけど、夢を見てる間は、すごい怖いし、焦るんです。
なんの深層心理なんだろうか。。詳しい人がいたら教えてほしい。今度、先生に聞こうかな(ひとりごと)
❸まとめ
塚本監督の作品では、太平洋戦争でレイテ島で極限状態に陥る日本兵を描いた2015年の「野火」が良かった。
今作も期待してたが、元々がカルトというジャンルということもあって、私には、合いませんでした。
カルト映画というか、悪趣味な特撮映画というかんじ?
1時間の作品だけど、長く感じた。。
人体破壊とか、意味不明なものとか、好きな人には好まれるかもしれません。
でも、塚本さんの最新作の「斬、」は期待してます。きっと観ます!!
ウォーク・ザ・ライン君に続く道(2005年)
個人的評価:4/5
ひとこと:苦しいけど救いもある
⭐️目次
⓵こんな映画
⓶個人的評価
⓷まとめ
⓵こんな映画
2005年、ジェームズ・マンゴールド監督・脚本作品。
1950年代から活躍したシンガーソングライター、ジョニー・キャッシュの伝記映画。2人目の妻となり、生涯連れ添うことになるジューンとの関係を軸に、歌手としての成功や薬物中毒による挫折など波乱万丈の半生が描かれる。
ジューン役のリース・ウィザースプーンはこの演技でアカデミー主演女優賞、キャッシュ役のホアキン・フェニックスもゴールデングローブ賞を獲得。
⓶個人的ポイント
⭕️ジョニーの駄目さ加減に共感
ジョニーは、もちろん私のような凡人とは違って、才能豊かな人物なのですが、
人としての弱さには共感しました。
勝手に、感情移入しました。
歌で成功する喜びを分かち合いない妻からだんだん心が離れていき、
ジューンに惹かれていく。当たり前のように不倫の一線を超えていく。
ジューンともうまくいかなければ、酒とドラッグに溺れる。
やさぐれて、問題行動を起こす。
そんな不安定な心の根底には、愛する有能な兄を作業場の事故で亡くした上に、父親からお前が死ぬべきだったと責められ、存在を認めてもらえなかった悲壮感があった。
愛への渇望ですね。
自暴自棄になったジョニーは、俺を忘れてくれ、俺が死ねばよかったとジューンに子供のように訴える。
それでも、「あなたはダメなんかじゃない。やり直して」と見放さないでくれるジュニーに救われていく。
私も、俺はダメだ、何で負けるんだと、数えきれないほど、自分を責めました。
でも、その度にまわりの人たちに救われて、なんとか生きている。
情けなくなることもあるけど、それでいいんだと、励まされました。
⭕️2人の歌唱シーンが素晴らしい
リースとホアキンの吹き替えなしの歌唱シーンも素晴らしい。
リースの声は、可愛らしいけど、高音は聴いていて気持ちいい。
映画鑑賞後、ジョニーの本物の歌をユーチューブで聴いたけど、ホアキンの方がうまいんじゃないか、
というくらい迫真の仕上がりでした。
⓷まとめ
人を傷つけ、落ちぶれ、自信をなくし、自分はゴミクズだとしか思えなくて、生きることさえ苦しいとき。そばにいて、あなたはゴミじゃない、自分を大事にしろ、そう伝え続けてくれる人がいることが、どれだけ愛おしいことか。
人生って悪くない。そう思わせてくれる映画でした。
アイアンマン3
個人的評価:3.5/5
ひとこと:病んだヒーローの方がステキ
調子がいいのでアイアンマンをもう一本。
今作のアイアンマンことトニーは、アベンジャーズでの戦闘のショックからPTSD、トラウマを患った設定。睡眠障害に悩み、たびたびパニック発作に襲われ、生身の人間の弱さ丸出しで闘う。ユーモアと弱さのバランス、これまでみたシリーズの中で一番、このトニーが好きでした。
ピンチのたびに遠隔操作で飛んでくるパワードスーツもイカしている。
妻はポッツが嫌いな様子。確かにグイネスパルトローは女性ウケが悪そう。
ネタバレになりますが
ヴィラン(悪役)を倒した後、トニーがポッツへのクリスマスプレゼントとして、パワードスーツ群を空中で次々に爆破して花火を演出したシーン。
妻は、
え、何やってんの?物を大事にしないとか、最低じゃない??
と引いてました。。笑
あと、相変わらずエンディングの音楽と演出がめちゃくちゃかっこいいです。
ヴィランをつとめたガイピアースは、トニーに人生を狂わされた、というか勝手に狂ったマッドサイエンティストを不気味に好演してました。
ガイピアースといえば、クライムアクションの傑作、LAコンフィデンシャルを思い出します。ラストの銃撃戦、派手さはないけど、緊迫感があってすごくしびれました。
アイアンマン
個人的評価:5点満点中3点
ひとこと:脱出シーンがかっこええ
アベンジャーズ・エンドゲーム、面白かったけど、やっぱり各キャラの歩んできた物語が頭に入ってないと全力では満喫できていない。
そんな思いから、今さらレンタル。
マーベル各キャラの世界観がごった煮状態のアベンジャーズに比べると、世界観がスッキリしていて見やすい。
主人公のトニースタークがテロリストに囚われた後、廃材で作ったパワードスーツのマーク1で脱出するシーンは、絶体絶命のヒーローの起死回生というかんじで格好良く、見応えがあった。
利益重視の傲慢な兵器製造会社の社長が、戦地での体験から価値観を激変させ、平和を守ることに心を傾けるが、最後にアイアンマンであることを自ら記者団に明かしたりと、目立ちたがりや尊大さが抜けきれないところは人間くさくてよかった。
シングストリート未来へのうた
個人的評価: 3.5/5
ひとこと: 青春が、まぶしい
〜目次〜
❶こんな映画
❷個人的ポイント
❸まとめ
ネタバレなしです。
❶こんな映画
2016年のアイルランド作品。
監督・脚本は「はじまりのうた」などで知られるジョン・カーニー。
舞台は1985年のアイルランドの首都、ダブリン。不景気の中、16歳の少年コナーは、両親から学費を節約すると説得され、荒れたカトリック系のシングストリート高校に転校する。別居目前の両親の関係や不良のいじめ、校長からの嫌がらせ。不遇が続く中、一つ年上でモデル志望のラフィーナにひとめぼれしたコナーは、ミュージックビデオへの出演を口実に気を引くことに成功。音楽ができる生徒を集め、出来合いのバンドを始める。バンドが軌道にのるにつれて、コニーとラフィーナの仲も深まるが、ラフィーナにはモデルの夢を叶えるため、一緒に渡英すると約束した彼がいた。。
❷個人的ポイント
・ヒロインがステキ
この映画の目当ては、ラフィーナ役のルーシー・ボイントン。大ヒットしたボヘミアン・ラプソディで、フレディの恋人のメアリーを演じていて、キュートで親しみやすいながらスターを感じさせる雰囲気が気になっていました。
今回は、両親を幼い頃に亡くした過去を背負い、モデルの華やかな世界に憧れながらコンプレックスを抱える役柄。ミステリアスさや脆さが自然に出ていて素敵だった。
劇中で「雲のはれた月のよう」と洒落た例えをされていた大きな瞳はドキッとさせられる。
・ストーリーはキラキラ
ストーリーは、恋とバンド、大人への反抗。青春ドラマのキラキラが詰め込まれている。主人公は不良や校長に絡まれたり、恋もうまくいかなかったりもするが、基本的に自信家。
口からでまかせを言って、ラフィーナを口説く。
すぐに作曲をできる仲間をみつけてステキなオリジナル曲を作ったりもする。
ちょっとかっこよすぎ、順調すぎて、共感できない。ひがみもあるのだろうが、もうちょい、格好悪いところがあったほうが人間ぽくないかな。
・音楽は気持ちいい
音楽はあまり詳しくないけど、映画のために書き下ろされたという80年代のUKぽい楽曲は、切ないながら清々しくて、聴き入ってしまった。
❸まとめ
見る人が見れば、元気をもらえる爽やか映画。でも私の病み気味のメンタルにはちょい、まぶしかったようで、もうひとつ好きになれませんでした。