鉄男(1989年)
個人的評価:2/5
ひとこと: 悪趣味で不快
〜目次
❶こんな映画
❷個人的ポイント
❸まとめ
❶こんな映画
1989年の塚本晋也監督のデビュー作。カルト映画。
田口トモロヲ主演。
全身を徐々に金属で侵食されていく男(田口)の葛藤や狂気、正体不明の「やつ」(塚本)との死闘を描く。
❷個人的ポイント
・グロくて難解
塚本監督お得意?の人体破壊描写が盛りだくさん。
機械に侵食された身体を見せるよう求める彼女を、ドリル化したペニスでやり殺してしまうシーンは、悪趣味過ぎて、逆に感心した。
機械に腕を乗っ取られた女に追いかけられる序盤のシーンは、けっこう、怖い。
が、突飛なシーンの連続すぎて、クライマックスの「やつ」との対決の頃には飽きてしまった。
ストーリーは、わかりにくい。
男の身体が錆びていくのは、数日前に山林に捨てた「やつ」の復讐だってことは、ネットで調べてようやくわかった。
一応、環境破壊という社会問題を題材にしてることになるのかな。
低予算だからか、全身を機械に侵食された田口トモロヲは、安っぽい昔の特撮の悪役みたい。
ただ、音楽は、機械音が効かせてあって、不安や不気味さを見事に演出していた。
静止画を張り合わせて作ったような、男とやつの奇妙な追いかけごっこのシーンは、独特という意味で面白い。
個性派俳優の田口トモロヲ。気になってネットで調べてみたら、ポルノ男優の経験もあるんですね。
どうりで、いやらしいシーンが板についてました。
狂ってなんかやらかしそうな危なっかしい雰囲気は、はまっていたと思います。
・夢に出そう
この映画で、私が実際よく見る夢を思い出した。
自分の歯や指が明太子のようにポロポロ崩れていき、必死に隠そうとすればするほど、崩れて取り返しがつかなくなる。
馬鹿馬鹿しい夢だけど、夢を見てる間は、すごい怖いし、焦るんです。
なんの深層心理なんだろうか。。詳しい人がいたら教えてほしい。今度、先生に聞こうかな(ひとりごと)
❸まとめ
塚本監督の作品では、太平洋戦争でレイテ島で極限状態に陥る日本兵を描いた2015年の「野火」が良かった。
今作も期待してたが、元々がカルトというジャンルということもあって、私には、合いませんでした。
カルト映画というか、悪趣味な特撮映画というかんじ?
1時間の作品だけど、長く感じた。。
人体破壊とか、意味不明なものとか、好きな人には好まれるかもしれません。
でも、塚本さんの最新作の「斬、」は期待してます。きっと観ます!!